・[2023-05-02]機械工学科竹村裕先生ご研究室等との共同研究が、Frontiers in Human Neuroscience誌に掲載されました。
Inokuchi, R.*,
Ichikawa, H., Yamamoto, M., & Takemura, H. (2023). Neurotypicals with higher autistic traits have delayed visual processing of an approaching life-sized avatar's gait: an event-related potentials study. Frontiers in Human Neuroscience, 17:1113362, 1-11. doi: 10.3389/fnhum.2023.1113362 [
open access]
・[2023-04-01]卒研生6名、大学院生3名で新年度がスタートしました。
実験参加者の募集
実験参加者を募集しています(現在、学内者限定)。ご興味のある方は市川が担当している講義のLETUSコースページをご覧ください。すでに実験予定のある時間枠は以下のカレンダーに記載しますので、これ以外の枠で日程調整いたします。
研究室紹介
研究室紹介の動画(2021年度東京理科大WEBオープンキャンパスで公開)
研究室の方針
市川研究室では、ヒトを対象とした行動実験・認知実験を行い、心理学・行動科学の観点から心を読み解くことを目指しています。創域理工学部生命生物科学科の卒業研究の配属先として、また創域理工学研究科生命生物科学専攻の所属研究室として学生を受け入れています。研究室に所属する学生には自分のテーマを主体的に考え、調べ、やり抜く力をもってほしいと考えて指導していきます。
研究室で学べること
市川研究室では、心理学・行動科学に関するヒトの行動実験・認知実験に関する技術と、市川との共同研究活動を通じて仕事の進め方のノウハウを学ぶことができます。また、実験データをデータ科学で取り扱うことにより、心理学・行動科学で用いられてきた従来の統計解析を超える学問的知見を得ることができます。これらは、研究教育活動と最先端の民間企業に必要とされるスキルであり、市川研究室はその二つを同時に獲得できる体制を整えています。
つまり、市川研究室の研究教育活動は、単に研究を進めるだけでなく、各学生さんのニーズに応じた就職活動の一端を担うことも可能なのです。
市川の研究紹介
市川は生理指標を計測し、データ駆動科学(スパースモデリング)アプローチで解析することで研究を進めています。
生理指標の計測
ヒトが環境の変化に反応する際、視線を向けることで情報を収集し、収集した情報を中枢神経(脳など)で処理し、処理した結果として顔の表情や、心臓の働き、末梢の血管や皮膚温などが変化します。心理学で研究対象としている心の働きは、こうした身体の生理的変化によって記述されると考え、身体の生理指標を計測することで心を測ろうと考えています。具体的には、視線計測、脳波計測、顔面筋測定、心拍計測、末梢の血流計測などを用いながら、各研究テーマにおける心の動きを探っていきます。
スパースモデリングを用いた心理学・行動科学のデータ解析
スパースモデリングとは、実験で得られるデータから、なるべく少ない(つまりsparseな)変数で結果を説明しようとする考え方、それに基づく解析手法の総称です
(参考:
新学術領域 疎性モデリング「領域概要」)。これまでにも物理学や天文学などで様々に
用いられてきたスパースモデリングを、心理学や行動科学にも応用して、新たな発見をすることに興味をもっています。
市川研究室では、心理学・行動科学とデータ駆動科学を融合した新分野の創成を目指しています。これら学問的基盤が、研究室の方針のところに書いた研究教育活動と最先端の民間企業に必要とされるスキルのもとになっています。
データ駆動科学の研究
昨今のデータ科学の爆発的進展により、全ての学問分野でデータ科学との接点を模索する動きがあります。市川研究室では、データ科学を科学に適用して、その科学を著しく進歩させる枠組みであるデータ駆動科学の研究も行っています。
市川研究室では、脳神経活動のデータ解析に関して、文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」H25年度〜H29年度スパースモデリングの深化と高次元データ駆動科学の創成
http://sparse-modeling.jp/ で、市川は心理学・神経科学のデータ駆動科学者として評価され、2期連続で公募班に選ばれました。
心理学・行動科学とそれらを超えた分野での共同研究
市川研究室では、研究室の枠を超えた共同研究を数多く行なっています。
同志社大学心理学部・藤村友美研究室とは、表情同調の社会的機能の解明に関する共同研究を行っています。このような心理学者との共同研究だけでなく、東京理科大学創域理工学部・竹村裕研究室とは、自閉症スペクトラム特性に関する共同研究を行っています。さらに、理科教育分野では東京理科大学理学研究科・興治文子研究室とは、学習理解度の定量的評価に関する研究を行なっている。データ駆動科学の研究を行なっている東京大学新領域創成科学研究科・岡田真人研究と密接な共同研究を行っている。
市川研究室に配属された学生については、これらの共同研究を担当することも視野に入れている。
これまでの卒業研究・修士論文のテーマ、学生の受賞歴
卒業研究
【2025年度】
・メール課題へのフィードバックが心血管反応に及ぼす影響
・コメディ動画視聴時の笑いにともなう心血管反応
・鏡映課題後の動画視聴によるストレス軽減の効果
・内受容感覚と表情模倣の関連
・課題に対するフィードバックが心拍変動と情動へ与える影響
・二者のペアワーク中の視線・事前知識と注視項目移動の関係
・授業動画視聴中の視線計測と認知負荷との関連
【2024年度】
・生物学教材を用いたペアワーク中の 2 者の注視点位置とペアワークの成否
・授業動画視聴中の視線計測と認知負荷との関連
・感覚処理感受性と ASMR 感受性 -内受容感覚による媒介の検討感覚処理感受性と ASMR 感受性 -内受容感覚による媒介の検討-
・内受容感覚と表情模倣の関連
・課題に対するフィードバックが心拍変動と情動へ与える影響
・ユーモアスタイルと笑いの感受性の検討
・表情認知時の視線行動と認知能力の関係
【2023年度】
・マルチメディア学習を強化する手段としてのCumulative presentation:学習中の視線行動と学習成果への影響
・表情認知時の顔への注意行動と認知能力の関係
・情動喚起動画視聴による感情変化と内受容感覚
・内受容感覚の敏感さによる感覚処理感受性の下位尺度の分離可能性
・デスクワーク中の作業態度のフィードバックが心拍と情動へ与える影響
・おもしろさの主観評価と生理指標変化の関係性
【2022年度】
・快情動経験時による快情動経験時による微細表情認知と視線行動の変化
・若年者と高齢者の表情認知時の視線計測
・多肢選択式問題を解く際の視線行動
・マスクの違いが対人印象に与える影響
・環境音楽聴取によるヒト環境音楽聴取によるヒト心理・生理状態の変化
・単語刺激による感情反応の単語刺激による感情反応の脳波計測を用いた検討
・『前向きになる曲』と『聞き馴染みのない曲』を聴取することによる学習集中度の評価
【2021年度】
・ペアワークにおける二者の視線パターンの観察
・快情動喚起時の微細表情認知の閾値変化
・マスクの違いが対人印象に与える影響
・前向きになる音楽を聴くことがもたらす心理効果について
【2020年度】
・板書のキーポイント領域への注視の違いによる授業受講者の理解増加度の差
・観葉植物の葉の形が認知的負荷によって生じるストレス低減にもたらす影響
修士論文
【2024年度】
・快情動経験と個人特性による快表情認知の促進
【2023年度】
・ペアワークで素朴概念の修正が起こる際の会話と視線行動
・快情動の実験的喚起と微細表情認知に及ぼす影響
【2022年度】
・超音波曝露による抑うつ症状改善メカニズムの解明を目指した超音波と情動状態の関連性についての検討
学生の受賞歴
【2024年度】
・パラレル脳センシング技術研究部門第3回公開シンポジウム学生最優秀発表賞
【2023年度】
・2023年度創域理工学部長表彰
・パラレル脳センシング技術研究部門第3回公開シンポジウム学生最優秀発表賞
【2021年度】
・2021年度理工学部長表彰
・2021PCカンファレンス学生論文賞
(「板書の主要領域への注視の違いによる授業受講者の理解増加度の差」奥野琳太郎・高橋風樹・市川寛子)
・パラレル脳センシング技術研究部門第1回公開シンポジウム学生最優秀発表賞
所属
東京理科大学 教養教育研究院 野田キャンパス教養部
(
大学院創域理工学研究科生命生物科学専攻 兼担、
教育支援機構科学教育連携センター教職教育部門兼務,
研究推進機構総合研究院(パラレル脳クロスモーダル研究部門)兼務,大学院創域理工学研究科医理工学際連携コース担当教員)
連絡先
ichi**rs.tus.ac.jp (メールを送るときは**を@に置き換えてください)
学歴
2001年3月 筑波大学第二学群人間学類 卒業
2008年3月 筑波大学大学院博士一貫課程人間総合科学研究科感性認知脳科学専攻 修了(博士(行動科学)取得)
職歴
2002年9月~2005年3月 独立行政法人 産業技術総合研究所 第二号非常勤職員
2003年8月~2003年11月 リサーチ・アシスタント(筑波大学)
2004年4月~2005年3月 ティーチング・アシスタント(国立大学法人筑波大学)
2005年4月~2007年3月 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2006年4月~2009年3月 江戸川大学 非常勤講師(心理学実験実習・演習)
2008年4月~2012年3月 東京理科大学 非常勤講師(心理(1)・心理(2))
2009年4月~2012年3月 中央大学 研究開発機構 専任研究員(機構助教)
2012年4月~2015年3月 日本学術振興会特別研究員(PD)
2012年4月~2015年3月 中央大学 研究開発機構 客員研究員(機構助教)
2012年9月~2015年3月 立教大学 兼任講師
2013年9月~2015年3月 日本女子大学大学院 非常勤講師
2015年4月~2019年3月 東京理科大学 理工学部 教養 講師
2019年4月~2021年3月 東京理科大学 理工学部 教養 准教授
2021年4月~2022年3月 東京理科大学 教養教育研究院 野田キャンパス教養部 准教授
2022年4月~現在 東京理科大学 教養教育研究院 野田キャンパス教養部 教授
研究指導
2020年4月~現在 東京理科大学大学院理工学研究科(現 創域理工学研究科) 研究指導教員(修士課程)
2025年4月~現在 東京理科大学大学院創域理工学研究科 研究指導補助教員(博士課程)
受賞
2021年8月 2021PCカンファレンス学生論文賞(CIEC コンピュータ利用教育学会)
「板書の主要領域への注視の違いによる授業受講者の理解増加度の差」奥野琳太郎・高橋風樹・市川寛子
2018年5月 公益財団法人NEC C&C財団2018年度前期国際会議論文発表者助成金 (公益財団法人NEC C&C財団)「Examination of the Relationship between Autistic Traits and Gait Characteristics while Two Persons Walk Toward Each Other using the Exhaustive Search Method」Shigeta, M., Sawatome, A., Takemura, H., Ichikawa, H.
2011年9月 発達科学研究教育奨励賞 (財団法人 発達科学研究教育センター)「乳児による動く表情の認知」
所属学会
日本心理学会、日本基礎心理学会、日本生理心理学会、日本感情心理学会、日本小児神経学会、日本教育工学会、日本顔学会、日本赤ちゃん学会
学会活動
2023年10月~現在 日本心理学会 機関紙等編集委員会委員
2016年6月~2018年1月 日本人間関係学会 常任理事
2016年2月~2021年3月 日本基礎心理学会 若手研究者特別委員会
2015年10月~2017年6月 日本人間関係学会 副事務局長
2013年1月~2015年3月 日本赤ちゃん学会 若手部会