ごあいさつ
純粋数学の研究分野は、大きく、代数学、解析学、及び、幾何学の3つに分けられます。さらに、幾何学は、微分幾何学、 位相幾何学、及び、代数幾何学の3つの分野に分けられます。微分幾何学は、様々な幾何学量の連続性や微分可能性を取り扱うことのできる微分可能多様体とよばれる空間、及び、その空間内の図形の性質でその空間へのリー群作用とよばれる滑らかな作用に関して不変なものを研究する分野です。位相幾何学は、様々な幾何学量の連続性のみを取り扱うことのできる位相空間とよばれる空間、及び、その空間内の図形の性質でその空間への連続群作用に関して不変なものを研究する分野です。代数幾何学は、いくつかの多項式の共通零点の集合として与えられる図形の性質を研究する分野です。本研究部門は、量子力学、物性論、分子生物学、粒界構造論・複合材料工学等の広い意味での自然科学を包括した幾何学的理論を構築し、自然科学の各分野へフィードバックすることを目的として、2025年4月1日に発足いたしました。
幾何学と自然科学融合研究部門長 小池直之