ごあいさつ
部門長より純粋数学の研究分野は、大きく、代数学、解析学、及び、幾何学の3つに分けられます。さらに、幾何学は、微分幾何学、 位相幾何学、及び、代数幾何学の3つの分野に分けられます。微分幾何学は、様々な幾何学量の連続性や微分可能性を取り扱うことのできる微分可能多様体とよばれる空間、及び、その空間内の図形の性質でその空間へのリー群作用とよばれる滑らかな作用に関して不変なものを研究する分野です。位相幾何学は、様々な幾何学量の連続性のみを取り扱うことのできる位相空間とよばれる空間、及び、その空間内の図形の性質でその空間への連続群作用に関して不変なものを研究する分野です。代数幾何学は、いくつかの多項式の共通零点の集合として与えられる図形の性質を研究する分野です。本研究部門は、量子力学、物性論、分子生物学、粒界構造論・複合材料工学等の広い意味での自然科学を包括した幾何学的理論を構築し、自然科学の各分野へフィードバックすることを目的として、2025年4月1日に発足いたしました。
幾何学と自然科学融合研究部門長 小池直之
研究組織
Organisation本研究部門は、数学側の6分野と自然科学側の4分野が組んで研究を進めています。凡例のテーマにカーソルを合わせると、その連携だけが浮かび上がります。
数学側
微分幾何学
対称空間論・幾何学的リー群論・幾何学的ゲージ理論
小池 直之・田中 真紀子・馬場 蔵人・藤井 知輝
微分幾何学
離散調和写像論・幾何学流
小池 直之・梶ヶ谷 徹・藤原 尚俊
位相幾何学
曲面の写像類群論・結び目理論・3次元多様体論
廣瀬 進・大山口 菜都美・下川 航也・木村 直記
複素幾何学・代数幾何学
複素シンプレクティック幾何学・偏極多様体の安定性理論・代数曲面の自己同型理論
山川 大亮・新田 泰文・大橋 久範
数理物理学
場の量子論・非可換ゲージ理論
佐古 彰史
数学解析
非線形偏微分方程式・幾何学的測度論・粒界運動の数理モデル
水野 将司
自然科学側
素粒子論・量子力学
量子多体系理論・素粒子論
二国 徹郎・鈴木 克彦
無機化学・物理化学
自己組織化による結晶構造制御理論・ナノマイクロ科学
田所 誠・大坪 主弥・塚本 孝政
機械材料・材料力学・金属材料物性
複合材料力学・粒界構造
荻原 慎二・高橋 昭如・井上 和俊
分子生物学
DNA及びRNA塩基に関連する生命現象学
櫻井 雅之
研究テーマ
4つの研究グループ
I. 幾何解析学の視点からの物性の研究
クラスターを重み付き色付き有向グラフとして捉え、エネルギー汎関数の臨界点として3次元空間内での形状を調べます。
II. 幾何的ゲージ理論の視点からの量子ウォークの研究
主バンドルの接続理論を用い、離散化したシュレディンガー方程式・ディラック方程式の解として量子ウォークを研究します。
III. 結び目理論・場の量子論・幾何学的変分学を用いたDNA・RNAの研究
環状のDNA・RNAを、位相幾何学的(絡み目の構造)および微分幾何学的(螺旋の曲がり具合)の双方から研究します。
IV. 幾何解析学の視点からの粒界の研究,及び複合材料力学への応用
多結晶体の粒界と強度をコントロールする研究を行い、複合材料力学へ応用することを目指します。
今後の予定
Schedule- Workshop "Submanifold Geometry, Lie Group Action and Its Applications to Theoretical Physics 2026"大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部E棟 E408教室
- 研究集会『部分多様体幾何とリー群作用2026』東京理科大学神楽坂キャンパス 森戸記念館 第一フォーラム
- 研究集会『結び目理論,幾何学的リー群論,及び,その応用2026』東京理科大学神楽坂キャンパス 森戸記念館 第一フォーラム