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2018年度の講義
四年生のセミナーは久々の10人超え.
M1が5人,M2が3人.
それに主任業がなかなか忙しい.
- 前期
- 線形代数学1 A組(火2)
テストを採点して,もう少し計算の精度をあげないといけないと実感した.
- 数学研究 (火4)
コックス:ガロア理論(上)
すでに絶版の上巻をとばしながら,7.2 節まで.
基本定理まではいかなかった.説明は私が聞いているとまどろっこしいくらいに
丁寧に書いてあるから自習にはよいかも.拡大がガロア拡大でないときにもガロア群
を定義しているのが,他の本と整合性がなく困る.
- 体とガロア理論1 (水2)
こちらの指定教科書は松坂の代数系入門.分離拡大の定義が昔風.
ガロア理論の日本語の教科書でいいのないかしら?
- 卒業研究 (水3,4)
ことしは12人.3グループにわけて,
- Apostol: Intoroduction to Analytic Number Theory
- 高木:代数的整数論
- 梅村:楕円関数論
- コンピュータ概論1 (木2)
Mathematica で簡単なプログラムを作れるようになる人の割合が
年々減っているように感じる.
- 大学院セミナー
- M1 セミナー:四年生から読んできたボレビッチ・シャファレビッチの「整数論」.
第5章の第4節までやって,あとは自習にまかせることにする.
不定方程式を動機にして,局所的な方法や,数体の単数群などが自然に導入されるのがよい.
具体的な計算にも言及があるが,これは計算数論の発展で随分様子がかわっている.
因子論の公理的記述はやや冗長に感じる.Thue 方程式の解の有限性の証明は初めて読んだ(難しい).
Schur によるガウス和の符号の決定がおもしろい.また何年かしたら読み返したい.
- 後期
- 教育数学1 (月2)
数え上げ.半順序集合のメビウス関数が新しい話題として加わった.
- 線形代数学2 A組 (火2)
- 体とガロア理論2 (水2)
- 卒業研究 (水3,4)
- Apostol: Chapter 4まで.あまりギャップがなく読みやすくて,よい本だが,おもしろいところには
到達しなかった.
- 高木:第7章まで.記号がやはり古めかしい.第7章はやり方も古めかしくて難しい.
- 梅村:第3章のテータ関数がおもしろかった.
- 大学院セミナー
- M1セミナー:Jensen, Ledet, Yui: Generic polynomials. Chapter 2まで.
Silverman: Advanced topics in
the arithmetic of elliptic curves から虚数乗法のところを読んだ.
- M2セミナー,Dセミナー:いろいろな論文を読んで自分の論文をかく.
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