95年度の講義
94年の11月に帰国して、山形大学の助手になりましたが、その年は授業を
免除していただきました。この年がはじめての講義になります。
- 前期
- 数学講究 (二年生)
二年生のための輪講形式の講義。テキストは Alan Baker の "A concise introduction to the theory of numbers" の訳本。書き方のせいもあるが、なかなか理解しづらいようだった。ほとんど進まない回もあった。なかなかやっていて元気がなくなる時間だった。
- 情報数理概論演習 (三年生)
計算機センターの実習環境整備が
間に合わず、パソコンを使った実習になった。しかたがないので、UBASIC を使って
初等整数論の勉強をした。
- 卒業研究
はじめて指導教官になった学生は三人。
それぞれ個性的な人だった。Silverman--Tate "Rational points on elliptic curves"
を読んだ(まだ訳本は出版されていなかった)。この本は入門書としては良く書けていると思う。読んでいておもしろいのが何より。学生に与える印象も Baker の本とは
ずいぶん違ったようだ。
- 後期
- 情報数理概論演習
いつまでたっても実習環境が整わないので、
学生に手伝ってもらって、自分で実習環境を整えて、コンピュータ・リテラシの授業を
やった。今から考えると三年生でリテラシは遅いけれど、UNIX をさわったことがない人にいきなり vi で program を書かせるなんて授業はしたくないのでこうなった。
受講していた四年生で「先生の授業が四年間で一番役に立ちました」といった人がいた。まあ、数学科に来た不幸というべきか。
- 卒業研究 (前期の続き)
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