研究内容
兵庫研究室は集積回路の研究をしています!!
集積回路とは?
半導体,コンデンサ,抵抗などの素子を1つのパッケージにした電子部品です. 一見,ただの黒くて四角いだけの部品ですが,その中には何万個,何億個もの素子が入っています. 身の回りの電気を使うほぼ全ての製品に使われているため,現代の生活には欠かせません.兵庫研究室における研究の進め方
兵庫研究室では「自分で考え,自分で問いを解決する」方針で研究を進めています.
研究ではまだ答えのない問題に挑むため,受け身の姿勢ではいつまでも前に進めません.
今,世の中で何が必要で,何をすればいいかを考え,自ら行動していくことが研究に必要なことだと考えています.
具体的には,論文調査をして,その課題や問題を見つけ,アイデアを出して解決する,といったことをします. 問題解決のために兵庫研究室で行う例は以下の通りです.
研究テーマ
- A/D(アナログ/ディジタル)変換の高性能化 自然界の物理量は全てアナログですが,コンピュータで処理するのはディジタルです. アナログをディジタルに変換するためのA/D変換は,コンピュータでの信号処理のためには必須です. A/D変換の精度が悪いと,間違った値がディジタルとして伝わってしまうため,高精度なA/D変換が必要です. 精度だけでなく,変換速度,消費電力,回路面積も用途に応じて最適にする必要があります. この研究では用途に応じた最適なA/D変換を考え,シミュレーションによる評価を主に行います. 実際に回路設計を行い,チップ試作と実測も行います.
- 電源用回路の高性能化
- 信頼性評価と劣化対策
家庭のコンセントからは常に交流100Vの電圧が供給されています.
しかし,普段使う電子機器は直流や,数V程度の電圧で動作します.
交流100Vを所望の電圧に変換する電源用回路は,
正確な変換だけでなく,損失を減らすことも重要です.
この研究では電源用回路における変換時の損失,回路面積,消費電力などを減らすことを
回路構成を工夫することで行います.
考えるだけでなく,シミュレーションによって実際に効果があるかを評価します.
どんなものでも使っていると必ず劣化して,壊れてしまいます.
集積回路で劣化や故障が起こると,性能が悪くなり,動かなくなります.
しかし,集積回路の劣化メカニズムは解明されていないことも多く,劣化の評価と対策が重要です.
この研究では劣化を評価できるような回路や,劣化対策をした回路を試作し,チップにして実測評価します.
実測結果をもとに,劣化メカニズムの解明,劣化対策の評価,さらなる劣化対策の考案などをします.