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東京理科大学総合研究院「幾何学と様々な自然現象の解析懇談会」主催
ワークショップ「データサイエンスと幾何学の物性への応用」
日時:2023年3月11日(土)10:00-17:30(予定)
会場:東京理科大学神楽坂キャンパス 2号館221教室
開催形態は対面のみを予定
講演予定者(敬称略、五十音順)
大林 一平(岡山大学)
荻原 慎二(東京理科大学)
小磯 深幸(九州大学)
下川 航也(お茶の水女子大学)
田畑 耕治(東京理科大学)
プログラム
10:00-10:40 下川 航也(お茶の水女子大学)
11:00-11:40 田畑 耕治(東京理科大学)
13:30-14:10 荻原 慎二(東京理科大学)
14:30-15:10 大林 一平(岡山大学)
15:30-16:10 小磯 深幸(九州大学)
16:20-17:30 懇談(※)
※ワークショップに参加した方で、懇談に参加を希望される方が対象です。
タイトルとアブストラクト
大林 一平(岡山大学)「パーシステントホモロジーの材料科学への応用」
パーシステントホモロジーは数学のトポロジーを用いてデータの形を定量的に特徴付けるための 数学的枠組みで,形のデータサイエンスを実現するためのツールである.本講演では パーシステントホモロジーの基礎,パーシステントホモロジーのソフトウェア,そして その材料科学への応用について紹介する.
荻原 慎二(東京理科大学)「繊維強化複合材料の力学的特性 ―機械工学におけるアプローチ―」
軽量・高強度・高剛性の特徴から航空宇宙分野にて多用される繊維強化複合材料(代表例としては炭素繊維強化プラスチック(CFRP))について, 機械材料の一つとしてその力学的特性(変形,損傷,破壊挙動など)に関する工学的取り扱いを紹介する. 力学的特性の実験的評価法及び解析手法について議論する.
小磯 深幸(九州大学)「折り目を持つ可展面の幾何と応用」
可展面とは平面領域と等長な曲面、即ち、平面領域への全単射であって対応する曲線の長さが一致するようなものがある曲面である。滑らかな曲面のみを考える場合は、可展面は、平面領域を伸び縮みさせることなく連続的に変形(等長変形と呼ぶ)することにより得られる曲面であり、「ガウス曲率がどの点でも0である曲面」と表現することもできる。一方、折り紙のように折り目を持つ可展面を考えることは自然であり、身近な製造産業から宇宙工学まで広く応用されている。本講演では、折り目を持つ可展面についての極値問題、平面領域に至る(物性の観点から見ても好ましい)連続等長変形が存在するか否か、可展面の離散化と建築への応用について、数学研究の立場から紹介する。
下川 航也(お茶の水女子大学)「3次元トポロジーと材料科学」
近年様々な幾何学的手法を応用し、材料の解析・設計が行われている。この講演では、高分子材料の解析・設計に、3次元多様体や3次元ネットワークのトポロジーの議論が応用される例を紹介する。
田畑 耕治(東京理科大学)「正方分割表解析における対称性とその周辺」
質的データの解析において,分割表は基本的な道具の一つである.特に,行と列が同じ分類からなる分割表(正方分割表)の解析においては,統計学的独立性よりも対称性の解析に関心がある.本講演では,正方分割表解析における対称性と非対称性のモデルについて説明する.また,それらのモデルに対する情報理論的な解釈,適合度検定統計量の性質などについて紹介し,実データへの適用例も報告する予定である.
サポート
東京理科大学総合研究院
本ワークショップは以下の助成を受けて開催されます:
科学研究費補助金・基盤研究(C) No. 19K03478(研究者代表:田中 真紀子)
科学研究費補助金・基盤研究(C) No. 20K03618(研究者代表:廣瀬 進)
世話人
田中 真紀子(理工学部数学科、代表者)
小池 直之(理学部第一部数学科)
廣瀬 進(理工学部数学科)
梶ヶ谷 徹(理学部第一部数学科)
馬場 蔵人(理工学部数学科)
東京理科大学総合研究院懇談会「幾何学と様々な自然現象の解析」について
設置期間:2022年4月1日~2024年3月31日
テーマ:幾何学をベースとした理学系諸分野との連携および工学系分野への応用
メンバー:東京理科大学 理学部第一部・理学部第二部・理工学部所属教員 19名
東京理科大学総合研究院懇談会は、学内における部局や分野を越えた学際的な研究グループが、研究部門や連携研究プロジェクト等の形成の可能性を探るため、情報交換や研究構想等の検討を行うことを目的として設置されるものです。
管理人:馬場 蔵人 baba_kurando(at)ma.noda.tus.ac.jp