強制振動の「定常解」と共鳴




Point
「定常状態」では外力/慣性力/復元力/抵抗力のいづれも角振動数ωで調和的に時間変化して、複素平面上で常につり合いを満足している。 γ=0.1(Light Damping), γ=1, γ=10(Heavy Damping)の時の
これらの力の釣り合いをベクトルのアニメーションから読みとろう。



γ=0.1 γ=1 γ=10
●「定常状態」において外力角振動数ωで調和的に変化する「変位」、「速度」、「加速度」の振幅の大きさ、および外力に対する「変位の位相の遅れ」の角振動数ω依存性がグラフに示してある。
Light Dampingの場合、外力振動数ωが振動子の固有振動数ω0に近いところで(厳密にω0ではない)変位の振幅が最大になる「共鳴現象」が起きる。

●ω=ω0で厳密に極大になるのは、「速度」の振幅の大きさで、γが大きくなると「変位」の極大は低周波側に、「加速度」の極大は高周波側にずれる。

●位相の遅れはγの値によらず、ω=ω0でπ/2の値を取る。γの大きいHeavy Dampingの場合はω>ω0でもほとんどπ/2の値を保ち続けていることに注意しよう(電子レンジによる加熱の原理の理解に必要になる)