ラプラス方程式の解法例

2次元直交座標系で4辺の電位(境界値)が与えられた例題


変数分離による解法


第1項(n=1)までの和


第29項(n=29)までの和

となり、始めの数項で3辺の電位が0である境界条件を満たしながら、大雑把には電位分布を表しているが、残り一辺の電位がV0である境界条件については、n=29程度までの和では振動関数の収束が悪く、十分には満足していない様子が見える。「緩和法による数値計算」の解と収束の仕方の特徴を比較してみよう。

緩和法(数値計算)による解法

MATHEMATICA-nbファイル


「格子点i,jにおける電位V(i,j)は周りの4つの隣接する格子点の電位の平均値に等しい」という格子化したラプラス方程式

をつじつまがあうようになるまでくり返し適用して解を求める。(計算例[T字型の境界条件を例にとっての説明])

初期条件


iteration=200回目

となり、3辺の電位が0で、残り一辺の電位がV0である境界条件を厳密に満たすが、全体の電位分布は極めてゆっくり収束する。「変数分離による解法」の解と収束の仕方の特徴を比較してみよう。