皆さんはいままでに、Fourier展開を物理数学2の授業などで習ったと思います。
そこでは確かに、式の上では sin, cos の足し算で元の関数が表せると習いました。
フーリエ級数とは、ある周期関数 f(x) があったとすると、その f(x) が sin, cos を用いて
と書けるというものでしたね。
この式は、物理数学2の単位を獲得した皆さんなら見たことがあるし、テスト勉強の中でもさんざん出てきたことと思います。
しかし、実際にそれを実感する機会はなかなかなかったのではないでしょうか。
ここでは、sin, cos を実際に足していくことにより、矩形波が再現される様子を見てみましょう。
矩形波とは、
のようなものが、x = -∞ から x = ∞ まで繰り返されているものです。
これは、f(x + 2π) = f(x) を満たすので、周期 2π の周期関数です。
したがって、フーリエ級数で表せるはずです。
実際に、この関数をフーリエ級数に展開するのは物理数学演習などでやったことがあるはずです。
その結果は、
のようになりましたね。
では、この式を第一項目から具体的に足していくとどのようなことになるのか、見てみましょう。
赤 + 水色 = 黄緑
画像をクリックすると、次の項を足し合わせます。
どうですか?
たった10個程度の sin を足しただけでだいぶ元の矩形波に近くなったと思いませんか。
さて、では第1項から第10項までの和を見てみましょう。
これだけでもだいぶ矩形波の形っぽくなってますね。
11項から100項までの和を見てみましょう。
あ〜んまり、矩形部分への寄与はないみたいですね。
でも、なんかはじっこのほうでおかしな挙動を見せてます!
そう、これぞGibbs現象。この現象に関しては、別ページを参照。