磁性体のモンテカルロシミュレーション

2次元イジング磁性体における常磁性-強磁性相転移と自発的対称性の破れ

・本実験の目的
物理
 本課題「磁性体のモンテカルロシミュレーション」では,相転移,自発的対称性の破れ,相関関数=ゆらぎ=応答,などの重要な物理概念をイメージしやすい磁性体のシミュレーションを通して体感することを目指している.
 なお、この課題に取り組むに際しては学部3年で学ぶ「統計力学」の概念が非常に重要であり、この課題に当たるタイミングによっては授業で習っていない内容が出てくる事もあるので、常に統計力学の教科書や参考書を手元に置いて分からないところは勉強しながら進めるようにしてほしい。その際、質問があれば遠慮なく担当TAや担当の先生に聞く事。

技術
 最も基本的なプログラミング言語の一つである FORTRANを用いて、物理シミュレーションを行い、その結果をコンピュータを用いて解析する技術を身につける。 ただし、FORTRANプログラミングの基礎を一から学ぶのは「計算物理」「数値計算」等の講義に任せ、この課題では(ある程度)完成したコードを 用いて、2次元のスピン系をシミュレートする事により、熱平衡にある系の様々な物理量(内部エネルギーや、磁化等)を計算する事ができる「モンテカルロ法」というアプローチ について理解を深める。