(4) 開発のあゆみ 私は卒業研究の一つとして、物理学科2年生の物理学実験の課題「音声分析」の改良を試みました。「音声分析」はフーリエ解析という物理を学ぶ上では重要な数学を目で見ることができる実験課題です。今回、私は大きく分けて2つのポイントを考え改良を行いました。 まず、実験というのは本来、講義を聞いた上でその内容をもとにしながら行うのが非常に効果的です。しかし、今回は講義を聞いていない学生にも効果的な実験にするために、発見学的な実験を目指しました。発見学的な実験というのは、実験で目で見た事実をもとにして、その数学の必要性などを理解していくということです。このような実験にすることによって、フーリエ解析をゼロから理解できるのではないかと考えました。そして、現在のIT技術の進歩にともなった実験を目指しました。実験はすべてPCをベースにして行いました。またテキストは従来の紙のテキストをなくすことを考えました。紙のテキストを読んだだけでは、実験方法などが伝わりにくいため、実験方法の部分を動画で説明するVOD型テキストを導入し、実験の際にはモニターで動画を見ながら実験を進めていけるようにしました。これらの改良によって、物理学科の学生が効果的にフーリエ解析を理解できたら良いと思います。 最後になりましたが、根気強く指導にあたって下さった満田節生先生、ソフトの開発をしてくれた小泉修氏、実験装置などのことでサポートしてくれた橋本直哉氏に感謝します。 東京理科大学理学部第一部物理学科4年満田研究室 児玉綾子(こだまあやこ) |
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