ユーラシア大陸の東端に発生した感染症COVID-19は、数ヶ月のうちに全世界に広まり、人類の経済活動や産業をも激変させるに至りました。感染症に対する社会の脆弱性が表面化した今、私たちの免疫系を正しく理解することは社会的課題でもあり、基礎研究の重要性が増しています。
私たちの免疫系の司令塔であるT細胞は、胸腺(きょうせん)という臓器でつくられます。胸腺の中では、未熟なT細胞集団から有用な細胞だけが選抜されてT細胞となり(正の選択)、自分に反応する有害なT細胞は細胞死をおこして除去されます(負の選択)。正の選択と負の選択の結果、さまざまな病原体に反応しつつ自分には反応しないT細胞がつくられ、私たちの免疫系を成立させています。すなわち、胸腺は免疫系の最大の特徴である「自己・非自己の識別」において中心的な役割を果たす臓器です。私たちの研究室では、胸腺でT細胞がつくられるメカニズムを明らかにし、免疫系の基本原理を理解することをめざしています。
胸腺とT細胞の研究に興味ある学生(卒研生・大学院生)およびポスドクを募集しています。見学や面談をご希望の方は気軽にご連絡ください。
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東京理科大学野田キャンパス 生命医科学研究所3階東棟
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