レンズ収差補正に関する情報サービス

 対物レンズ用の球面収差補正レンズが超高分解能電子顕微鏡に応用されたことを契機に、これらの技術を各種の電子・イオンビーム装置に応用する研究開発の重要性が認識され始めました。第132委員会では、電子・イオンビーム光学系における収差補正技術を積極的に展開するための「レンズ収差補正に関する情報サービス:ISAC, Information Service on Aberration Correction of Lenses」を発足させました。


1. ISACの目的
  荷電粒子光学系から構成される電子・イオンビーム装置の性能を左右する重要な要因は電子源、イオン源の特性と荷電粒子用収束レンズの収差です。これまで、実用化が遅れている荷電粒子収束レンズの収差補正技術、単色化技術等について、調査・研究し、荷電粒子ビームを利用した半導体産業におけるリソグラフィ装置、検査評価装置から各種科学分析装置等、広範囲の分野への応用を図り、我国がこれまで得意としてきた機器開発、各種応用技術開発の推進の一助とすることを目的としています。
 特に、これからの荷電粒子ビームに関連する技術開発の中核を担う企業の若手・中堅技術者のための情報交換、勉強の場を提供することも目的の一つです。

2. ISACの活動

 ISACはこのような趣旨に基づいて平成18年7月に発足しました。その後の活動として、
平成17年9月16日に「レンズ収差補正講習会」を開催
平成17年11月に「レンズ収差補正技術に関する内外の動向」として、これまで収差補正技術に関わる論文リスト、海外の収差補正研究プロジェクトの情報、等をメール発信
平成17年12月20日に「レンズ収差補正に関するパネルディスカッション」を開催

等の活動を行っています。
 今後も継続した情報提供を続けるとともに、収差補正技術に関わる特定テーマを設定した勉強会を開催していく予定です。

3. ISAC活動への参加
 ISACには第132委員会の会員企業に所属していればどなたでも参加できます。これからの荷電粒子光学系の大きなブレークスルーとなる収差補正技術に関心のある方は是非ご参加ください。


4. 参加申し込みと連絡先
下記のISAC委員にメールにてお申し込みください。

三好 元介 東京大学 miyoshi(at)lsbm.org

岡山 重夫 (独)産業技術総合研究所 s-okayama(at)aist.go.jp

品田 博之 日立製作所 shinada(at)crl.hitachi.co.jp

鷹岡 昭夫 大阪大学 takaoka(at)uhvem.osaka-u.ac.jp

松谷 幸 日本電子 matsuya(at)jeol.co.jp
※(at)は@に置き換えてください。