2 装置の説明

 実験装置は左の図のようになっています。(詳しい構造は実験書を参照してください)
 分度器Aは、「球BがA球に対してどれだけの角度をなしてつり合っているか」を読むもの。分度器Bは、ばねによる捩(ねじ)れ角を読むものです。
 帯電球Bは回転用マグネットによって動かすことができます。


 帯電させていない時の様子を見てみましょう。
 A,B両球は接触しています。しかし、両球は帯電していないために互いに力を及ぼしていません。
 回転指針は分度器Bにおいてほぼ0度を差しています。これはつるまきばねによる捩れがない状態を示しています。



 今度はA球にのみ帯電させて、回転用マグネットでB球がA球に接触する位置に戻すことで再びB球との接触を試みました。
 しかし、何らかの斥力が働いたために、その位置まで戻ることができません。
 やがてB球はA球と離れたある角度で静止しました。
(ムービーを再生せよ)


 その斥力を仮に「クーロン力」と名付けてしまいましょう。
 クーロン力はバネの復帰力モーメントとつり合っています。バネの復帰力モーメントは、ねじれ角の大きさを見ることで知ることができます。
 つまり、定性的に言って次のことがわかります。


ねじれ角  → 斥力(クーロン力) 



 斥力(クーロン力)が働いた分だけ、バネのねじれが生じるということです。
 それでは具体的にその斥力の性質について見ていきましょう。



【1 はじめに】 【2 実験装置の説明】 【3 実験1】 【4 実験1の解析】 【5 実験2】 【6 実験2の解析】