池田吉輝さんの写真

物理と剣道。どちらの「好き」にも本気で向き合った学生生活。

福元研究室

物性物理学

2025年度
学部4年

池田 吉輝

自身の興味を追求するのに
うってつけの場所でした。

研究内容を教えてください。

磁石が持つ性質について、数値を用いて理論的に解明するものです。将来の新しい物質開発につながっていきます。物性物理でも「理論」の方なので、実験はほとんどありません。パソコン上でプログラムを使って、ひたすら計算を行うような作業が多く、研究室にいる間は机に向かっている時間が長いです。

先端物理学科の受験を決めたきっかけ・入学の決め手について教えてください。

高校物理が好きだったことと、数学も得意だったことから、大学は理系に進もうと考えていました。理系の中でも「物理」を選んだのは、佇まいがカッコよく、教え方も上手だった高校の物理の先生の存在がきっかけです。その先生に、大学で学ぶ物理はどんな学問で、どんな研究をするのか、いろいろと質問しているうちに、自分も興味を持つようになり、物理という進路を選択しました。入学の決め手は、本校に対する評価の高さでしょうか。東京理科大と言えば、課題が多い、テストが厳しい、卒業するのが難しい…といったイメージがあると思うのですが、それ故に、それらを乗り越えてきた学生に対しては一定の評価がされるので、その点は今後、就職などの場面で自分の強みになるかもしれない、と捉えました。

先端物理学科を選んで良かったと思える点を教えてください。

先端物理学科は、私のように物理が好きな人、数学の問題を解くのが好きな人に向いている学科で、授業も課題も楽しんで取り組むことができます。より難しい問題が出てきた時に、どうやって解いてやろうかと考えを巡らせ、答えに辿り着いたときに快感を覚えるタイプの人にはピッタリです。数学が好きな人の場合は、数学科も選択肢に入ると思いますが、数学で理論を突き詰めていく道のりは、哲学に近いものがあるので、計算が好きな人には数学科ではなく、物理学科をおすすめします。

簡単でないことに挑む中で
楽しさ、やりがいが見えてくる。

学生生活で印象に残っている出来事を教えてください。

9歳から続けてきた剣道で、インカレに出場したことです。成績としては、関東学生剣道選手権大会の個人戦でベスト64に入り、第73回 全日本学生選手権の関東出場枠(72選手)に入ることができました。実は、物理が好きなのと同じくらい剣道も好きで、入学を決めた時点で、大学内に剣道ができる環境があるかどうか調べました。ですが、本校にあったのは剣道サークルではなく、剣道部。大学では勉強が大変になりそうなので、部活との両立は…という不安がなかった訳ではありませんが、それでも剣道がしたかったので入部しました。これは物理に限らず、学問全般に言えるのかもしれませんが、物理でも剣道でも、何か実現したいことがあったら、それはどうやったらできるのかを考える。現状を分析して、仮説をたて、検証し、それを繰り返して進むというステップはどちらも似ていて、やりがいが感じられることだと思います。

これから先、どのような進路を考えていますか?

今のところは、修士課程修了後に就職することを考えています。これまでに身につけた技術的な要素を活かせる場と考えると、電子機器のシステムエンジニアなどは選択肢のひとつになるかと考えています。例えば、ゲーム機器の方面で、製品を動かすシステム基板のプログラム設計、開発といったことに携われるとうれしいですね。ただ、これから本格的に研究を行っていく中で、本気で研究にのめり込むようになれば、博士課程もひとつの道になり得ると思っています。

先端物理学科・野田キャンパスの
おすすめスポット

Recommended Spots

練習のために通った武道場

週に3回程度、剣道の練習のために通った武道場です。練習に行くと、だいたい1.5〜2時間くらいをここで過ごします。エアコン設備もあるのですが、それでも夏場は防具が暑くて汗臭いですし、冬場は床の冷たさで足がかじかみます。なかなか辛かったですが、それもまたいい思い出です。

受験生へのメッセージ

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Message

受験は、人生の中でも特に努力が試される時期です。不安になることや、自分に自信が持てなくなることもあるかもしれません。でも、それは本気で目標に向かっているからこそ感じるものです。高校の先生の言葉をお借りすると、「受験はRPGである。ラスボス(大学合格)を倒すために、まずは武器(公式、単語など)を集めなければならない。また、その道のりで様々な敵(問題集、模試など)を倒していくことで経験値(経験値)を得なければならない。」ただ勉強するだけではなく、勉強する中で何か面白さや楽しさを忘れないようにすることが将来へつながるのかもしれません。