福元研究室
スタッフ紹介
氏名 | 専門分野 | 研究分野 | e-mail(@rs.tus.ac.jp) | |
教授 | 福元好志 | 物性物理学(理論) | 量子スピン系、強相関電子系 | yfuku |
研究紹介
福元研究室では,格子上の電子集団が織り成す磁性や超伝導といった協力現象を量子統計力学の立場から研究しています。 ここで,協力現象とは電子間相互作用によって発現する集団としての現象のことを指します。研究室では,相互作用する電子集団(量子多体系)を対象に,(i) 理論的,数値実験的手法により面白い現象を見出す,
そして,
(ii) 現象の背後にあるストーリーを紡ぎ出してわかった気分に浸る,
を目指して日々活動しています。
電子は電荷とスピンを持ちますが,クーロン相互作用のため,しばしば電荷の移動が凍結されるという状況が出現します。 そのような場合,スピン自由度のみが生き残ります。このような系を(量子)スピン系といい,当研究室の主要な研究分野となっています。 量子スピン系とはあまり耳慣れない言葉だと思いますが,サウレス,ホールデン,コステリッツの3氏が受賞した 2016年ノーベル物理学賞「物質のトポロジカル相とトポロジカル相転移の理論的発見」は量子スピン系の分野での研究業績です。
![]() 図1: カゴメ格子量子反強磁性体フッ化ルビジウム銅スズの中性子散乱強度の理論計算結果。中性子はスピンは持ちますが電荷は持っておらず,そのため,物質の磁性を調べるための格好のツールとなります。 |
![]() 図2: 量子ダイマー模型を低エネルギー有効ハミルトニアンに持つスピン1/2反強磁性ハイゼンベルグ模型。量子ダイマー模型とは,1980年代後半,高温超伝導の発見直後に提案されたRVB(resonating valence bond)状態の 現象論的模型ですが,これまで,それを実現するハイゼンベルグ模型は知られていませんでした。 |
オリジナルホームぺージ | ||
研究キーワード | 物性理論,量子スピン系,強相関電子系 | |
研究テーマ例 | (1) フラストレートしたスピン系の特異な物性現象の探索 | |
(2) 強相関電子系における様々な秩序状態の研究 | ||
(3) 量子多体系の計算技法の開発 |