石田 光洋
本研究では支持体として調製したglutathione-Sephadex(以下gS)、膜タンパク質としてGST融合 大腸菌プロリン輸送タンパク質PutPを用いた。gSとPutP-GSTを結合させ、その周りに界面活性剤 希釈法を用いてリポソームを形成することで、裏打ち構造を持つ人工細胞とした。
SephadexのBDEによる活性化の最適化、架橋結合するglutathione量の最適化により、 Sephadexの表面積当り2.0×1014個のPutPの結合を確認した。次に、蛍光脂質と水溶性 蛍光物質を用いてリポソームを観察した結果、閉じたリポソームの形成を確認した。また、PutP の輸送活性測定を行うことで、脂質組成として大腸菌総脂質の他にDOPCを加えるとリポソーム 形成効率、輸送活性が上昇することを確認した。さらに、W/Oエマルジョン法を用いた新たな 再構成法を開発し、脂質二重層の形成時間の短縮に成功した。
本開発により球体支持体上で脂質二重層形成、膜タンパク質の再構成が可能となり、リポソーム の安定性を向上させ、膜や膜タンパク質の解析に応用できる新たな人工細胞作成技術として広く利用 されると期待される。
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