武田 康雄
カタボライトリプレッションに深い関係を持つPTS系遺伝子群のクローニングを行い、HPrとEnzymeI遺伝子のクローニングに 成功した。本菌のHPrタンパク質にはPTS系の本来のリン酸化部位である15番目の Hisとグラム陽性菌特有のリン酸化部位である 46番目のSerの両方が保存されていた。このことより、本菌はグラム陽性菌のPTS系およびカタボライトリプレッション機構を 備えていると考えた。
カタボライトリプレッションを受ける側であるキシロース代謝系遺伝子群のクローニングを行い、その全塩基配列(6.4kb) を決定した。その結果、キシロースリプレッサー遺伝子および、キシロースイソメラーゼ、キシルロースキナーゼ、キシロース 輸送体の3つの遺伝子からなるオペロンの存在を同定した。この3つの遺伝子群のプロモーターを解析したところ、-35領域に オーバーラップしてCRE(Catabolite Repressive Element)が存在していた。このことより、本菌でもグラム陽性菌特有のCcpA (Catabolite Control Protein A) によるカタボライトリプレッションが引き起こされていると予測した。
以上の結果より、グラム陽性醤油乳酸菌P. halophilusのカタボライトリプレッション機構のモデルを提案した。
Back to "Master Thesis" Home Page
"修士論文リスト"のページへ戻る