講演者 | 中田 行彦 氏(島根大学総合理工学部数理科学科) |
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講演題目 | 複雑な感染症流行動態の数理モデリングと数理解析 |
日時 | 平成30年9月28日(金)16:00〜18:15 |
場所 | 東京理科大学 神楽坂キャンパス 8号館 831教室 https://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.html https://www.tus.ac.jp/info/campus/kagurazaka.html |
講演概要 [PDF] | 感染症は異質な人口集団で流行し、複雑な流行現象が引き起こる。感染症の流行と同時に、人口集団の個体レベルでは疾患状態や抗体レベルが変化し、感染症の流行予測を困難にしている。多くの感染症流行のダイナミクスの理解は未だ進んでいないのが現状である。本講演では、感染症ダイナミクスに内在する非線形性の理解に向けて、感染症流行を記述する数理モデルの(特に再生方程式と遅延微分方程式による)定式化と解析、それらの応用や課題について紹介する。講演の前半では、感染者集団の異質性を備えた基本的な感染症数理モデルであるKermack-McKendrickモデルについて紹介する。その後、個体の免疫効果が時間とともに薄れるような感染症の周期的流行に関する最近の研究結果について報告する。特に、免疫の減衰(と増強)が導く複雑な流行ダイナミクスに注目を当てたい。
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