表1 HTLV-I誘導慢性関節炎の特徴
1 | HTLV-I-tax遺伝子によって引き起こされる。 |
2 | 多発性、慢性の関節炎で、骨・軟骨の破壊、滑膜の増殖、炎症性細胞の浸潤が認められる。 |
3 | 発症率はマウスの系統によって異なる。 3ヶ月齢での発症率:BALB/c (63%) > C3H/He (25%) > C57BL/6J (0%) |
4 | 免疫グロブリン、2型コラーゲン、熱ショックタンパク質などに対する自己抗体が認められる。 |
5 | ヌードマウスとの掛け合わせで、発症が抑制される。 |
6 | HTLV-I-Tgマウスの骨髄細胞の移植により正常マウスに関節炎を誘導でき、逆に正常骨髄細胞移植により発症を阻止できる。 |
7 | 関節でT細胞のオリゴクローナルな増殖が認められ、自己抗原の一つは2型コラーゲンである。 |
8 | HTLV-I-TgのT細胞はFas誘導アポトーシスに耐性である。また、Fasを過剰発現させると関節炎の発症を抑制できる。 |
9 | 関節での種々の炎症性サイトカインの発現亢進があり、IL-1、IL-6を欠損させると発症が抑制される。 |