講演者 | 森田 善久 氏(龍谷大学理工学部) |
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講演題目 | 保存則をもつ反応拡散方程式系モデルに現れる空間パターンについて |
日時 | 平成30年12月21日(金)16:00〜18:15 |
場所 | 東京理科大学 神楽坂キャンパス 8号館 831教室 https://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.html https://www.tus.ac.jp/info/campus/kagurazaka.html |
講演概要 [PDF] | 2変数の常微分方程式で表される可逆な化学反応モデルや感染症のSISモデルのように,2つの変数が表す量の和が保存されるシンプルな常微分方程式モデルが知られている.このようなモデル方程式では,不変な保存量があるので1変数の常微分方程式に帰着され,その解のダイナミクスは単純である.これに拡散を加え,有界領域でノイマン境界条件を課すと2つの変数の積分量の和が保存されるモデル方程式になる.積分量の保存性により,その定常問題は1変数の半線型楕円型方程式に帰着できるが非局所項をもち,適当な非線形性と拡散係数に対する条件があれば,安定な空間的構造を持った定常解が現れることが知られている.また,時空間的に振動する解を持つ例も知られている.このようなクラスの方程式系について,解構造に関するこれまでの研究の紹介と,現象のモデルとしての役割について解説する.
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