定評のあるテキストIntroduction to Electrodynamics(International Edition)(PIE);David j. Griffiths(著)を教科書として用います。読み易い英文で書かれているので、英語で書かれた物理の本に慣れてください

以前は、講義担当者と演習担当者が個別にカリキュラムデザインを行っていたため、用いる演習用(自作)テキストと講義用(自作)テキストに共通項がなく、たとえば演習書にある問題の周辺を学生が自力で学習しようとしても演習書は基本的には問題集であるため他のテキスト(市販)を参照せざるおえないが、物理量の表記も含めて「フィットする解説」を一冊だけで与えてくれるテキストがないといった問題がありました。

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そこで、英語圏では中級レベルの電磁気学のテキストとして抜群の定評を持ち広く使われている「Introduction to Electrodynamics; David J. Griffiths」を講義および演習の共通のマテリアルとして位置づけました。このGriffithsテキスト内の演習問題は単なる章末問題としてではなく、テキスト本文内に内容理解を促進させる形で埋め込まれていることが特徴で、このGriffithsテキストを受講者全員が用いる教科書として導入することにより、「演習」と「講義」の連動性が必然的に組み込まれることになりました。


ちなみにGriffithsのテキストは読んでみると、その語り口の味わい、わかりやすさに引きつけられますが、その真価はfootnote で引用されている物理教育関連の文献(特にAmerican Journal of Physics)とそれに密接に関連した演習問題がさりげなく入っている点であると思います。実際に、このテキストの第3版(1999)には1990年代のAm.J.Phys.で議論されている内容までもが意欲的に反映されている点は驚くばかりです。