講演者 | 大泉 嶺 氏(国立社会保障・人口問題研究所) |
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講演題目 | 構造人口モデルの固有関数展開〜生活史進化と確率的個体群動態の漸近解析〜 |
日時 | 平成31年1月22日(火)16:00〜18:15 |
場所 | 東京理科大学 神楽坂キャンパス 8号館 851教室 https://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.html https://www.tus.ac.jp/info/campus/kagurazaka.html |
講演概要 [PDF] | 構造人口モデルとは,個体群動態を各個体の年齢やサイズなどの状態構造の変化と共に記述する数理モデルである.もっとも基本的なモデルは線形方程式であり,加齢によって生存数が変化する過程と,新生児を再生産する過程からなる.時刻,年齢,状態などが離散値か連続値かによって,行列モデル又は偏微分方程式の境界値問題となる(Leslie行列やMcKendrick方程式がその代表例である).応用解析的な興味や人口推計,あるいは生態系保全など様々な動機から,このモデルは100年近く研究されてきた.一般的に言えることとして,このモデルはその線形性から状態の離散・連続に関わらず,固有関数展開による解の表現を持つ.本講演では,その固有関数・固有値とそれらを与える方程式から生活史進化を考察出来る制御方程式,非線形モデルへの拡張,確率的個体群動態の漸近解析への応用を通し,生活史と個体群動態の理論の統合を試みるものである.
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