当研究室に興味のある学生の方へ
学生からしばしば聞かれることへの回答をまとめておきます。
大学院進学希望者はこちらもご参照ください。
卒業研究について
輪講
前期の間は素粒子の基本的なことを輪講形式で学びます。輪講とは,教科書のはじめの何ページかをAさんの担当,次の何ページかをBさんの担当,その次をCさんの担当… と割り振り,担当になった人が先生役として黒板の前で解説していく本の読み方です。事前にちゃんと教科書を読んで準備をして,分かりづらいところは詳しく解説する,途中で省略されている式変形を丁寧に計算してみる,などしていただきます。その場で単に教科書を朗読するのは不可です。慣れるまでは準備に時間がかかると思うので,余裕を持って取り組みましょう。また,参加者全員が予習してくることが前提となります。予習でわからなかったところは発表者が解説してくれるはずですが,それでもわからなければ発表者に質問しましょう。輪講は週に1~2回の予定です。
これまで輪講で使用したテキストは以下です。
- Halzen and Martin の Quarks and Leptons
- 原康夫さんの素粒子物理学
- Mark Thomson の Modern Particle Physics
- Martin and Wells の Elementary Particle and their Interactions
卒論
前期の終わり頃までを目処に卒論のテーマを決めてもらいます。卒業研究は2~4人でグループをつくっていただき,各グループごとに自主的にゼミを開いて必要な勉強・研究をしてもらいます。後期になったら週に1回,全員で集まり,各グループごとに進捗を順番に発表してもらいます。最後に成果を卒論にまとめてもらいます。
これまでの卒論テーマは以下のものでした。
- クォーク模型
- 暗黒物質の熱的残存量,直接検出,間接探索
- 対称性の自発的破れ
- モノポール
- 重力場中のディラック方程式
- ヒッグスの物理
- ニュートリノ質量生成機構
4年生の段階だと研究できる内容は限られてきますし,素粒子に関連することなら何でも当研究室でできるというわけでもありません。取り組んでみたいテーマがある場合は事前にご相談ください。
勉強しておいたほうがよいこと
3年生までに習う必修科目は十分に学習しましょう。どれもよく使います。 また,以下の科目は必修科目ではありませんが履修しておくことを勧めます。
- 相対論
- 量子力学2
- 量子力学3
- 原子核物理A
- 物理学特別講義3-B
特に 「特殊相対性理論」 は学習しておくことを強く勧めます。
宇宙に関係したことを学びたい方は「統計力学」と「一般相対論」の基本的な部分を知っておいたほうがよいでしょう。 宇宙膨張や元素合成は「宇宙物理学B」で触れられるようです。
FAQ
- 研究室にコアタイムはありますか?
- コアタイムなるものを設ける予定はありません。全員が必ず集まるのは輪講や進捗報告のときだけとなります。ご自身で計画的に勉強・研究を進めていただくことになります。 ただし,輪講の準備はそれなりに時間がかかりますし,卒業研究も4年生を見ていると結構大変そうにしています。 (ところで皆さん,どこでこんな言葉を覚えてくるのでしょう?)
- XXを研究したいです
- 事前にお問い合わせください。当研究室で研究できることとできないことがあります。