Session8 電磁気学入門



 第2集 静電場の性質


 第1集『クーロンの法則』では、2つの点電荷Q,Q の間にはクーロン力と呼ばれる力が働くことを見てきました。これは電荷があるために、周囲の空間に変化が生じて、その「空間の変化」が力を伝えていると解釈できます。
 電荷によって生じた空間変化を電場と呼べば、点電荷Qから距離rだけ離れた点Pにおける電場
と記述することができます。特に、その空間分布が時間的に変化しない場合を静電場(electrostatic field)と呼びます。
 静電場Eの中に小さな電気量を持った試験点電荷(test point charge)Q’を置くと、クーロン力F=EQ’が働きます。この力に抗して無限遠方から点Pまで運ぶのに要する仕事V(P)が点Pにおける電位と呼ばれるものです。
 例えば位置にある点電荷 Qの電位は、
と表すことができます。
 右の図はまさに電荷1[C]の点電荷を原点に置いた時の電位分布を示しています。


そこで…
 ・物理学実験(一)『静電界の性質』ではどのような電位分布を体感したのか?
(→実験1と実験2で)
 ・電場の様子はどのようになっているだろうか?(→実験3で)
 ・電場と電位の関係は?(→実験3で)

 それぞれの場合について見ていきましょう




【1 はじめに】 【2 実験1】 【3ー1 実験1の解析】 【3ー2 logrに従うワケ】 【4 実験2】 【5 実験2の解析】 【6 実験3】