採点者(TA)による講評について書き込みます。

AssignmentのLOG(前期)
発言者:満田
( Date: 2006 04 18 火曜日 15:52:12)

Assignment#1連続的な電荷分布の作る電場の計算(微小電荷要素のつくる電場のベクトル的足し合わせによる)の例として、問題2.7&問題2.8をAssignmentに指定しました。これらの答えは1年生の物理学でガウスの法則を用いて計算したことがあると思いますが、ガウスの法則を使わずに積分(式2.8)で計算してください。

満田 さんからのコメント
( Date: 2006 05 02 火曜日 16:27:39)
Assignment#2
問題2.21(式2.21を具体的に用いる練習)と 問題2.28(式2.29を具体的に用いる練習)を予約しておいた問題2.18に加えて出しました。問題2.18は、全体では電荷の高い対称性(Spherical/Cylndrical/Plane Symmetry)を持たないが、対称性を有するObjectに分解できる場合は分解したObjectについて「ガウスの法則」を適用し、重ね合わせの原理を用いればよい例題です。


AssignmentTA(穐本/本橋) さんからのコメント( Date: 2006 05 07 日曜日 16:24:13)
Assignment#1について,採点基準を含む,提出された解答の講評を行いたいと思います。
●prob. 2.7の採点について。(採点担当:穐本)

60点満点で採点しました。大きな採点基準としては,以下の通りです。

・積分計算が間違っているものに関しては,電場を求める為に立てた式が合っていれば20点としました。・電位を計算しているものに関しては,電場まで計算していれば満点としました。・最後に,全電荷qに直していないものは,5点減点としました。・理由を挙げる事無く内側の電場を0としている回答は10点減点としました。

◎コメント(1) 「電場はz成分しか考えなくてよい」ということについて。そのこと自体は正しいのですが,その理由について詳述していない方が多く見受けられました。「対称性から」だけでは理由として足りません。何の対称性なのか,明記していただけるとありがたいです。この点に関してコメントはしましたが,減点はしておりません。

(2) prob. 2.8でも言及されていますが,「ベクトル」=「スカラー」という数式の書き方はおかしいです。日本語などの補足説明があり,何をしているか理解出来る解答ならば,減点はしていませんが,一般的な電場表現の式(テキストp.62, (2.8)式など)から,いきなりz成分のみの式に結んでしまっている解答については減点しました。

(3) 日本語の全くない解答については,答えが合っていれば減点はしておりません。しかし答えが間違っている場合や,途中で終わってしまっているものについては,採点する事が出来ませんでした。

Assignmentについては,答えを出す事も重要ですが,相手に自分の理解を伝える,ということが重要です。日本語はなるべく書いてください。

(4) クローン解答群については,同じ点数を付けました。

●初めまして。TAの本橋です。これから一年間よろしくお願いします。今回のassignmentではprob.2.8の採点を担当しました。以下はprob.2.8の講評です。

 まず採点基準ですが、レポートを読んだ際に、「一体どう考えて結論に至ったのか」がわかる答案には満点を与えています。「これを書いたから何点」といった基準は設けませんでした。そのため、細かな点でミスがあっても(たとえば計算間違いなど)、減点はしていません。一方、意味のない式の羅列や途中の式変形をほとんど省略してしまっているものは、理解していないとして減点の対象にしました。

次に皆さんのレポートの出来栄えですが、満点の人も多い一方、零点の人もかなりいました。今回の課題は大抵の教科書に載っているもので、少し調べればできる問題です。にもかかわらず零点の人が多数いるということは、必要に応じて自分で調べる習慣がついていないためだと思われます。

また、次の三点を指摘しておきます。一つ目ですが、ベクトルとスカラーをイコールで結んでしまっているものが見られました。うっかり間違えてしまったのだと思いますが、今後、気をつけて下さい。二つ目ですが、小さい字や薄い字、書きなぐってあるものが何通かありました。上手い字でなくても、丁寧な字で書いてもらえると助かります。最後に、prob.2.7の結果をどう用いたのか、一言も断らずに式を書かれると、理解しているのか判断が難しいです。まあ、間違っているわけではないですが、少し言葉が足りない印象を受けました。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 05 07 日曜日 18:02:24)
assignment#1で、名前の無い解答が一つあり、付箋紙を貼って返却箱の中に他の解答と一緒に入れたそうです。該当する人は講義の時間に名乗り出てください。


AssignmentTA(穐本/本橋) さんからのコメント( Date: 2006 05 07 日曜日 20:02:55)
●Assignmentに関する質問受付について


Assignment#1に関して質問がある方は,以下の要領で私どもAssignmentTAが質問受付のため待機致しますので,よろしくご活用ください。

日時:5月12日(金) 17:50 〜 19:20場所:1号館15階 1151教室

なお,Assignment#2については 明日5月8日(月曜)が提出の締め切りで、 5月9日(火曜)に講義で解説、 5月15日(月曜)一括返却予定(遅れる場合にはこの掲示板でアナウンス) 5月19日(金)に質問受付です。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 05 14 日曜日 22:07:15)
TAによるAssignmentに関する質問の受付(17:50 〜 19:20@1151教室)ですが、5月12日(金)はたった1名の利用に終わったようです。Assignmentに関する質問ばかりでなく、電磁気学に関する一般的な質問でも構いませんので活用してください。活用度が極端に低い場合は需要がないものと判断して、質問の受付のためのTAの待機は取りやめ、TAにはAssignmentのマーキングに専念していただくことも考えています。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 05 16 火曜日 15:31:33)
assignment#3(その1)は、予約しておいた問題2.34です。計算を行い、電場は重ね合わせ(superposition)が成り立つが、電場のエネルギーは重ね合わせが成り立たない(No superposition)を体感してください。
assignment#3(その2)はMIT Open Course Ware電磁気学VideoLectureの8Lecutre6の 42分目〜)で見せたVan de Graff 発電機の動作原理を説明するデモの現象がどうして起こるか?を自身の言葉で読んでわかるように説明することです:この採点基準は通常の問題とことなるので、何点とは返却時にはあらわには書きませんが、手短に読んでLogicがわかるかどうかを見ます。


AssignmentTA(穐本/本橋) さんからのコメント( Date: 2006 05 19 金曜日 15:15:06)
Assignment#2について,採点基準を含む,提出された解答の講評を行いたいと思います。


●Prob. 2.18の採点について (採点担当:穐本)

30点満点で採点しました。

・問題では「重なった領域全体で電場が一定」ということを証明する必要がありますが,球の中心点を結ぶ線上でのみ一定である事を示している解答がいくつかありました。解答としては足りないので,部分点を与えました。・位置ベクトルの定義が曖昧な為に,同心球の場合を計算してしまっている方がおられました。

◎コメント on 2.18

(1) 静電磁場の問題では,つい書き漏らしがちだとは思いますが,「重ね合わせの原理」に言及する必要があると思います。コメントは書きましたけれども,減点はしておりません。

(2) それぞれの位置ベクトルの定義をはっきりさせる為にも,相関図を書いて頂けるとありがたいです。また,ベクトルの相関図において,求める電場を指し示すベクトルが,overlap領域の外に出てしまっている図を書いている方がいくらか見受けられました。答えがあっている限りは減点はしておりません。

(3) 座標軸を適当に設定し,r_{+}ベクトル,r_{-}ベクトルを成分表示して考える,という解析幾何学的な解き方をしている解答について,ほとんどが2次元平面上で考慮するのみで,系の3次元性について触れていませんでした。減点はしていませんが,コメントは書きました。

●Prob. 2.21の採点について (採点担当:穐本)

35点満点で採点しました。

・グラフが無い場合は5点減点しました。・グラフが間違っている場合も5点減点しました。(例:球内部の電位について,2階微分の符号が違う/変曲点がある,全体が曖昧である)・E=-grad Vを示していない場合,5点減点しました。・E=-grad Vを示していても,具体的にどのような計算を示していない場合,やはり5点減点しました。

◎コメント on 2.21

(1) 全体として計算は良く出来ていました。ただし,最後の結果について,電荷密度ρと全電荷qを混在させて書いている方が見受けられました。解答が間違っている訳ではないのですが,問題には「qで示せ」と書いてありますので,出来るだけそうしてください。少なくとも統一して書いていただけるとありがたいです。

●Prob2.28の採点について。(35点満点)(採点担当:本橋)

(1)採点基準・球全体に電荷が分布した場合を考えているのに、球殻上に分布した場合を考えている答案はゼロ点にしました。・ 結果が間違っていても最初に立てた式があっていれば、15〜20点を与えています。(2)コメント白紙、コピー答案が少なく、前回より出来が良くなっていると感じました。多かった間違いとしては、被積分関数に絶対値記号が出てくるところまではできているのに、そこで詰まってしまうものが目立ちました。積分区間を二つに分けて絶対値記号を外してやれば積分できるはずです。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 05 31 水曜日 00:15:31)
Assignment#4(その1):先週の時間に、静電容量Cの話を例題2.11にそって解説し、導体の形状と相互の位置で決まる容量係数C11,C12,C21,C22を導入し、静電容量Cとの関係を与えました。授業ではC12,C22を具体的に計算しましたので、C11,C21の具体的な計算をしてください。


Assignment#4(その2):電流を数値の上で体感するために問題5.19を出しました。This is literally a snail's pace. How can you carry on a long distance telephone conversation?とありますが、数値的にa snail's paceを体感してください。


AssignmentTA(穐本/本橋) さんからのコメント( Date: 2006 06 01 木曜日 19:27:15)
Assignment#3について,採点基準を含む,提出された解答の講評を行いたいと思います。


●Prob2.34の採点について (採点担当:本橋)

Prob 2.34の講評です。今回は(a)25点,(b) 25点の合計50点で採点しました。

(1) 採点基準計算ミスは−5点としました。その他、題意に沿っていないものや、静電エネルギーを誤解しているもの(例えば、(2.47)式の積分区間が全空間であることを理解していないもの)などは10〜15点程度、減点しました。

(2) コメント全体的によくできていました。特に(a)は、ほとんどの人が満点でした。一方、(b)は積分区間を間違えているものが多く見られました。おそらく、(2.45)、(2.47)式の積分区間が全空間であることを理解していないためだと思われます。

●「なぜ,調理鍋の外側から電荷を付けようとすると電荷はすぐ飽和してしまうのに,内側から付けるといつまでも溜まり続けるのか?」という設問について (採点担当:穐本)

(1)採点基準・採点は「○」「△」「なし」で行いました。採点担当TA(穐本)が想定した答えに沿っているかどうかが大まかな意味での採点基準ですが,こちらの想定解答に沿っていなかったとしても,しっかりとした論理で解答されている方には「○」をつけています。・調理鍋を論じている解答と,van de Graaff型発電機を論じている解答がありましたが,どちらも採点しました。

(2)想定解答

(採点基準をオープンにする為,少々冗長ですが,想定解答を示す事にします)

まず,前提として,電荷を溜める為に用意した,内部に空洞部分を持つ導体(調理鍋など)は接地されていない,とします(コメント1)。

次に事実として押さえなければならない事は,外部から持ち込んだ電荷(プラスの電荷とする)を,その中空導体の外側表面に接触させるか,内側表面に接触させるか,その手順に関係なく,中空導体の外側表面が必ずプラスに帯電する,ということです。

(この時,中空導体の導体部分に厚みがあるかどうかはそれほど本質的ではない,と採点担当TA(穐本)は思いますが,最低限の厚みは必要だと思います。)

これは,電気力線が中空導体の内部空洞に充満することを避けるためであり,結果として中空導体の内部空洞の電場がゼロになるようにプラス電荷が外側の表面に分布するからです。なぜ外側の表面であるかというと,導体内部(厚み部分)の電場もゼロでなければならないからです。

もし仮に中空導体が球形であった場合,プラス電荷は外側表面に一様に分布します(内部空洞部分の電場はゼロであることは,既に一度計算されているはずです)。

(i) 電荷を中空導体外側表面に接触させた場合

最初に接触させた時,中空導体は電荷中性にあるとすれば,電荷運送媒体(棒の先の金属球など)と中空導体は等電位にならなければならないので,その等電位を実現する為に,電荷は電荷運送媒体と中空導体の外側表面に,その形状に応じて分布します。

2回目以降はすでに中空導体の外側表面上の電荷分布の上に接触させる事になりますが,もし何度も接触させた結果として,電荷運送媒体上の電荷分布が,中空導体外部表面上の電荷分布と同程度の密度になってしまった場合,電荷運送媒体の電荷が中空導体表面に移動する,ということが起こらなくなります→電荷の飽和。

この時,電荷運送媒体がする仕事は関係ありません(コメント2)。

(ii) 電荷を中空導体内側表面に接触させた場合

内側に電荷を接触させた場合は,内部空洞部分に電場を作らないよう,その電荷はすみやかに中空導体外側表面に移動し,中空導体内側表面には電荷は存在しなくなります。

ここで,接触する直前までは外部から持ち込まれた電荷により,内側表面には静電誘導されたマイナス電荷があり,外側表面にはそれに応じてさらなるプラス電荷(外部から持ち込まれた電荷)が誘起されますが(コメント3),接触した瞬間にこのマイナス電荷は消えます(コメント4)。厳密には,外側表面のプラス電荷も,一瞬でしょうけれども,消えます。

接触の結果として外部から中空導体内側表面に持ち込まれた電荷は,外側表面に移動してしまうので,内部については,電荷を持って来ていない始めの状態と変わりません。

この為,電荷を外から何度持って来たとしても,その電荷は外側表面に移動する為,内部の状態は変わらず,いくらでも電荷を溜める事が出来ます。

これを利用して,強い電圧を発生させる装置が,van de Graaff発電機です。

(3)コメント

◎コメント1中空導体自身を接地してしまっている解答がありました。中空導体自身を接地してしまっては,電荷を送り込み続ける事は出来るかもしれませんが,電荷を溜め続ける事は出来ません。van de Graaff発電機の場合に,どこを接地するかはvan de Graaffらの原論文を参照してください。

◎コメント2外側表面がプラスに帯電しているから,外側にプラス電荷を接触させようとすると反発するから,接触させにくい,という解答がありました。

つまり電荷運送媒体がする仕事(より正確には,それを持っている手がする仕事?)が大きい,という結論です。確かにそれはそうですが,電荷が飽和する事とは関係ありません。

◎コメント3これはvan de Graaffの論文にあるように,Faraday's ice pailのことを指します。ただし,Faraday's ice pailを,例えば学生実験などの題材で取り上げる場合,外から持ち込んだ電荷をpailに接触させる,ということはあまりしないようです。

◎コメント4一つ前のコメントにも関連しますが,プラス電荷を導体に接触させた瞬間,「導体表面に誘起されたマイナス電荷は中和される」と書いている方がおられました。

本当に電荷が消えてしまうと解釈するのは,現象論としての電磁気学では問題ないこともありますけれども,実際は電荷は移動しています。

ですので,もしプラス電荷を外側表面に接触させたとして,それまで外側表面に誘起されたマイナス電荷が「中和」された,としても,接触直前まで内側表面に誘起されていたプラス電荷がそのまま内側表面にとどまる事はありません。誘起された電荷は消え,外側表面と電荷運送媒体はプラス電荷を共有する事になります。

◎その他のコメント★van de Graaff発電機の本質は,中空導体が球形をしているところにあるという解答について。

確かにvan de Graaffの論文を読むと球形中空導体を採用しています。しかしvan de Graaff発電機の電荷を溜める部分が球形なのは,電荷を表面に一様に分布させる為です。球形であることが電荷を溜め続ける事が出来る為の,ひいては高電圧を発生させるための不可欠な本質ではありません。

実際,手作りのvan de Graaff発電機を作るということを試みた場合,電荷を溜める中空導体は空き缶などでもよいし,そもそもMITのOpen Wareは調理鍋,というおよそ球形とはほど遠いもので実演をしています。

参考文献:R.J. van de Graaff, K.T. Compton, and L.C. van Atta, "The Electrostatic Production of High Voltage for Nuclear Investigations", Physical Review 43, 149 (1933).


AssignmentTA(穐本/本橋) さんからのコメント( Date: 2006 06 22 木曜日 20:22:34)
Assignment#4の講評


●2個の同心球殻導体系における,電気容量係数C11,C21の具体的な計算について (採点担当:穐本)

50点満点で採点しました.

・ほとんどの方が正しい“結果”を出していました。ですが,電気容量係数の導入や,何が解答の重要な点であるか,論理的に明確なものはほとんどありませんでした。もっとも,解答が正しく説明が十分である限り,減点はしていません。・結果が正しく書かれていたとしても,あまりに説明の足らないものは減点しました。・減点部分については直接個々の解答にコメントしてあります。

◎コメント(i) 採点担当TA(穐本)の把握している限りでは,電気容量係数は,いくつかの導体があり空間中に電荷は無いとする導体系について,おのおのの導体が孤立して存在している場合の電位を基底として,i番目の導体の持つ電荷を電位で展開した係数として導入されます(電位の重ね合わせの原理が基礎にあります)。

j番目の導体のポテンシャルを単位として,他の導体をすべて接地したときのi番目の導体が持つ電荷,という言い方もあります。(参照文献)

ここで,おのおのの導体が孤立している場合の電位について,その基準はつねに∞におかれている,ということはまず把握しておくべき事だと思います。

しかし,大方の解答は,接地している外球殻を電位の基準にしていました。このことを明示している解答もありましたし,暗にそうしている解答もありました。

あるいは,電位の基準を∞と外球殻の両方においている解答もありました。

もちろん,最終的な解答は一致するので,一概に間違いとは言えませんが,このような解答ですと解き方が問題に特化されてしまうし,二つの導体間で定義される通常の意味での電気容量と,電気容量係数の違いが分からなくなってしまうのではないか,と採点担当TAは考えます。

なぜこのように基準を二つおかざるを得なくなったのか,その理由としては,自分も経験のあることですが,「ポテンシャルの基準」と「接地されている=電位がゼロである点」を混同して使用してしまった事が原因ではないかと思います。

ポテンシャルの基準とは「そこからポテンシャルを測る」という意味での基準であり,その基準とした点でポテンシャルがゼロであると要請するのは後付けです。

(クーロン場の場合に無限遠を基準にとるのは,無限遠では電場がゼロだから電位がそれ以上変化しないので都合が良いというだけで,そこでのポテンシャルが自動的にゼロになるように見えるのは錯覚です(ポテンシャルは定義上,本当はその絶対値は絶対に分からない)。)

このあたり,電気容量と電気容量係数の違いなども論じてもらえればなお良かったのでは,と思いました。

ちなみに,電気容量と電気容量係数の区別,および電位の基準について,すべて意識して書かれた解答は一通のみでした。

参照文献:V.D. バーガー,M.G. オルソン「電磁気学 I」(培風館,1991)3.2節,p.82ff

●Prob5.19 講評 (採点担当:本橋)

配点は(a)15点、(b)15点、(c)10点、(d)10点としました。

全体として単位の間違いは−2点としました。また、答えの値が大きくずれていても、やり方があっていれば−5点程度としました。

答案の出来ですが、(a)、(b)は大体の人ができていました。(c)はまずまず、(d)は題意が読み取りにくく、白紙が多くありました。(d)はEq..(2.9)と(b)を利用すると解けます。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 06 30 金曜日 11:44:34)
6月27日(第11回目)の講義でAssignment#5(その2)の説明をしましたが、Assignment#5(その1)は時間切れで話が出来ていません。ですので次回、7月4日(第12回目)の講義でAssignment#5を課し、7月11日(第13回目)の講義でその解説をすることになります。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 07 04 火曜日 15:08:02)
7月10日がAssignment#5の締め切りです。Assignment#5(その1およびその2)の内容は講義LOGを参照してください。7月11日(第13回目)の講義でその解説をします。


満田 さんからのコメント( Date: 2006 07 05 水曜日 21:27:12)
遅くなりましたが、Assignment#4のヒストグラムをUPしました。


満田@出張先 さんからのコメント( Date: 2006 07 18 火曜日 00:37:17)
<Assignment#5の解説について>


Assignment#5(その1)の解説は後日、web上に載せておきます(そのものが試験には出ませんので心配なく)Assignment#5(その2)は、「変位電流は磁場を作るか?」というwebマテリアルが十分に解説になっていると思いますので、それを参照してください。

<Assignment#5の返却について>7/24(月曜)を返却の目標にして現在TAによる マーキング中です。

<Assignment#5のについての質問受付>質問受付はすでに試験期間が始まって教室の確保が保証されないので、これに限り、行いません。




AssignmentTA(穐本) さんからのコメント( Date: 2006 08 09 水曜日 08:00:17)
●「接地されている=電位がゼロである点」というコメントに対する補足


Assignment#4・電気容量係数に関する問題について,採点担当TA(穐本)が「接地」という言葉の意味についてコメントしました。その際,「接地されている=電位がゼロである点」と書きましたが,私の思慮不足の為,失念していたところがありますので,その点に関して補足したいと思います。

※電荷の起源について.

以前のコメントにおいて,電気容量係数について「j番目の導体のポテンシャルを単位として,他の導体をすべて接地したときのi番目の導体が持つ電荷,という言い方もあります。」と述べました。

この時,一つ疑問なのは,「ではそのi番目の導体が持つに至った電荷はどこから来たのか?」ということです。

真空から電荷が供給される事はあり得ないので,電荷は「接地」されている先から来ると解釈するしかありません。つまり細い導線か何かで,大きな電気容量を持つ導体とくっつける事が「接地」の操作の中に含まれている事になります。

このことに関して,以前のコメントでは「『接地』が『電位の基準』と混同されている」と書いているだけで,電荷の起源に関しては何も触れていませんでした。

※電位の基準について

さらに以前のコメントでは「無限遠と外球殻と二つ基準をおいているように見えるのに,なぜ正しい答えが出るのか?」という問いに対しても十分に答えていませんでした。

電気工学,特に電気回路論の文脈では「接地」には確かに「電位の基準」という意味もあります。

しかし,この問題で考えている導体系は電気回路に限った話ではないし,問題の設定上電位の基準は無限遠にあると考えざるを得ないことも事実です。

※解決策

以上の疑問をうまく解決する為には,次のように考えるとよいと思われます。

「空間の無限の彼方には,これまた導体で出来た『果て』があって,電気容量係数を与えたい導体(群)は,その導体の内部の空洞の中にあり,それぞれをこの『果ての導体』に導線か何かでつなぐことを『接地する』ことであると解釈する」

つまり,「接地する」の言葉の中には,「ポテンシャルの基準を無限遠に取る」と「電位の基準に繋ぐ」と「その無限遠方の導体から導線を通じて電荷が導体に供給される」という三つの操作が含まれている事になります。

接地の意味をこのように解釈すると,外球殻を接地することは,無限遠方の電位と同じにすることを意味するので,「二つの電位基準?」という疑問が解決される事になります。

もっとも,電気工事士の方々が聞いたら卒倒しそうな「接地」の定義ですが。

以下は、遅れて10月15日のUPです
*** Assignment#5(前期)の講評 ***

●その1:``What do ``voltmeters" measure? ..."について(採点担当:穐本)

50点満点で採点しました。

・この問題に重要な式は,多重連結領域に対する積分形Faradayの法則 [論文(3)式] ですが,磁束の向きに応じて順方向(反時計回り),逆方向(時計回り)が決まっています。この区別をしていない,あるいは経路の向きに言及の無い場合は5点減点しています。
・Assignmentで問われている事は,論文[R.H. Romer, Am. J. Phys. 50, 1089(1982)]のFig.6の場合,つまりAssignmentファイルでの最後のページの場合ですが,論文のFig.1の場合のみ(つまりV_1-V_2=α)を答えている方が多く見受けられました。これは大幅に減点せざるを得ませんでした。
・抵抗器のある部分の経路も考えると,V_1,V_2の表式をR_1,R_2,αで表現することが出来ますが,V_1=V_2という結論までであったとしても,減点はしておりません。
・全体として説明の足りないものについては,程度に応じて減点しております。
・起電力や回路方程式など,従来の概念のみをもちいて問題を解いている方が幾人かおられましたが,答えが正しい限りは減点はしておりません。

◎コメント
「電場の線積分が積分経路に依存してしまうのでは,電場はポテンシャルじゃないのではないか?」という疑問を書かれている方がおられましたが,この問題ような状況下では,その通りです。実際論文著者のRomerも論文中で「Pseudo-conservative field」(擬保存場)という言い方をしています。

●Assignment#5 Prob.7.32(c)講評(採点担当:本橋)

50点満点で採点を行いました。

大半の人ができていました。その一方で、円筒から出て行く電流を求めるところで解答を終えている人も多少いました。この問題は、変位電流の寄与がない場合でも、(b)と同じ磁場が求められることがポイントなので、少し厳しいですが、半分の25点としました。