
卒業研究の一つとして、学生実験「強磁性体の磁化測定」のテキスト改編に携わりました。実際に新しい装置を何度も操作し、(i) 実験を行う学生が使いやすいように、(ii)割り当てられた1回の実験授業時間(12:50〜17:40)の短い時間の中で少しでも内容を理解してもらえるように、留意してテキスト改編を行ないました。このテキストが少しでも学生のみなさんの理解の手助けになればと思います。
最後になりますが、何度も貴重な時間を割いて指導して下さった満田先生、ありがとうございました。
2006年度満田研究室卒研生 高崎 優
「強磁性体の磁化測定」は、2005年度で退官された 小林正明 先生により物理学科3年次の実験題目として長年にわたり用いられて来たもので、強磁性体の「物理」的側面ばかりでなく、「磁化という物理量をいかに測定しているか?」、「測定した磁化の絶対値を標準試料の方法を用いず、どのようにキャリブレーションをしているか?」などの「装置」的側面を考えさせる教育効果デザインのなされた秀逸な題目でした。
一方、この装置の心臓部であるピックアップコイルに発生した誘導電流を(力学的に)積分する「弾道検流計」が老朽化しメンテナンスが困難になってきたこと、さらには、2007年度の本学の神楽坂地区における校舎の大規模な立て替え工事に伴う振動により「弾道検流計」が事実上機能しないことが予想されていたという事情により、「弾道検流計」による力学的積分を、電子回路により積分する「Qメーター」に置き換えることが急務となっていました。(2006年4月から開始されると思われていた大規模な立て替え工事はまだ始まっていない:2008年2月 後述)
2006年度満田研卒業研究生の高崎 優 君には、卒業研究のサブタスクとしてこのテキスト改編を担当して頂きました。このテキスト改編では、単に「弾道検流計」を電子回路による「Qメーター」に置き換えただけでなく、これまで注意を払っていなかった誘導電流の波形をストレージオシロで見せることにより磁化過程における磁区の動的側面にも学生の注意をむける要素を導入し、Web化して頂きました。卒業式を終えた後まで時間を切り出しながら頑張ってくれた高崎 優 君に感謝します。
Qメーター導入については、本学の非常勤講師をされている小松先生にそのデザインから作成まで全面的にバックアップして頂きました、ありがとうございます。
Webテキストは、不具合がまだ多々あるかと思いますので、適時修正していきます。
2007年4月 満田
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