脳や神経を持たない植物が、いかにして環境からの情報を統御・判断・記憶・出力しているのか?

本研究領域について

植物独自の環境応答統御システムの本質に迫る

生存に適した環境を求めて移動する動物に対し、移動しない植物は多様な環境変動に迅速に対応するために、柔軟かつ合理的な環境応答システムを備えています。しかし、脳や神経を持たない植物が、いかにして環境からの情報を統御・判断・記憶・出力しているのでしょうか?

本領域は、この生物学の歴史に長く横たわってきた深遠な問題の解決に挑戦します。植物は、細胞群や組織に制御システムを分散させて自律的な環境応答を行ないつつ、それらの情報を全身的な情報伝達系により統御する「自律分散型環境応答統御システム」を進化させました。この局所的かつ自律的な環境応答システムを構成する、動物とは全く異なる長距離シグナル伝達システム、およびそれらの情報を時空間的にキャッシュするためのクロマチン修飾による環境記憶システムの解明を通じて、環境に応じた植物特有の可塑的成長のしくみを理解することを目標とします。

NEWS & TOPICS

2020-4-20
杉本班の論文が、Curr. Biol.に発表されました。
2020-1-31
松林班の論文が、Nature Commun.に発表されました。
2019-12-25
本領域のニュースレター第8号 Plant Environmental Signaling Vol.8 をアップしました。
2019-11-19
2019年11月18日-19日、名古屋大学・東山キャンパスにおいて国際会議 Frontiers in plant environmental response researchが開催されました。
2019-11-7
2019年11月3日-7日、韓国・慶州市のGyeongju Hwabaek International Convention CenterにおいてCold Spring Harbor Asia Conference on Plant Cell and Development Biologyが開催されました。
2019-11-4
杉本班の論文が、Commun. Biol.に発表され、プレスリリースされました。
2019-10-31
各班の研究業績を更新しました。
2019-9-27
2019年9月25日-27日、御殿場高原 時之栖において第5回若手の会が開催されました。
2019-9-14
本領域の計画班代表者である松永幸大が日本植物形態学会の第24回平瀬賞を受賞しました。
2019-9-13
白須班の論文が、Curr. Biol.に発表され、プレスリリースされました。
2019-7-22
木下班の論文が、Sci. Rep.に発表され、プレスリリースされました。