高次元物質科学の創出を目指して

ふつうの結晶は原子が周期的に並んだ構造をもちます。

ところが、1984年に発見された準結晶では原子は周期的に並んでおらず、準周期性と呼ばれる特異な規則性に従って並んでいます。準結晶での原子の並びは、高次元結晶学によりエレガントに説明できます。高次元結晶学では、3次元空間で周期性もたない原子の並びを、「補空間」と呼ばれる空間を加えた高次元空間を用いて記述します。このように補空間を含む高次元空間で統一的に記述される物質群を「ハイパーマテリアル」と定義します。

本研究領域は、この高次元結晶学の概念を物質科学に拡張することを目指します。つまり、補空間におけるデータ科学を創成・活用して新たなハイパーマテリアルを創製し、結晶では不可能な高次元や高対称と密接に関連する諸物性を明らかにすることで、新たな物質科学を創出することを目的としています。

News

2025年12月10日Topics
田村隆治氏(A01班)が、第2回国際固体化学シンポジウム(ISSSC2025)にて招待講演を行いました。詳細はこちらをご覧ください。
2025年12月10日Topics
田村隆治氏(A01班)が、第30回準結晶研究会にてチュートリアル講演を行いました。詳細はこちらをご覧ください。
2025年08月29日Topics
北日本新聞に田村隆治氏(A01班)の国際賞(The 2025 Jean-Marie Dubois Award)受賞に関する記事が掲載されました。詳細はこちらをご覧ください。
2025年08月28日Topics
ファリド・ラビブ氏(A01班)らによる論文"Derivation of a Nonstoichiometric 1/1 Quasicrystal Approximant from a Stoichiometric 2/1 Quasicrystal Approximant and Maximization of the Magnetocaloric Effect"がJournal of the American Chemical Societyに掲載されました。詳細はこちらをご覧ください。
この論文については東京理科大学よりプレスリリースされています。詳細はこちらをご覧ください。
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